北海道留置場暮らし

私が労働争議を闘う中で道警の代用監獄(留置場)に不当に勾留された経験を記録しておきたい。本来被疑者が留置される場所は拘置所であるにも関わらず、ほとんどの場合警察がいつでも取調べできるように留置場に勾留される。諸外国でも留置場が勾留場所となっているのは日本と韓国、イスラエルくらいで、国際的な批判を浴びているのである。代用監獄(留置場)の廃止に向けて声を上げていこう!

また、留置場の中での闘いでは外部からの支援が極めて重要になる。(薬物事件などでも)警察署前での抗議街宣や当日中の弁護士選任をやってもらえるように、日頃から対策しておこう。


(1)房

私は独居だった。これは当時の留置者総数が私を含めて3〜5人で、留置場の収容能力に余裕があったためだと思われる。また、留置者の少なさは、当該警察署管内の人口が約30万人であることを考えれば、北海道の治安が極めて良好であることを示している。こうした時代状況にあっても道議会が警察予算の縮小に動かないことは税金の無駄遣いでしかなく、腐敗政治の一側面である。


(2)冷暖房

私が弾圧を受けたのは夏だった。冷房は設置されておらず、扇風機が全体で1台だけ一応置いてある。北海道は近年夏の気温が上昇傾向にあるが東京や大阪と比べればまだ十分涼しく、私は快適だった。但し、隣の房の留置者は暑がっていたから個人差はあると思う。また、地域柄大型ストーブが複数台完備されていた。


(3)寝具

寝具は掛け布団、毛布、掛け布団、枕の4点だった。しっかりしたもので、衛生的にも問題は感じなかった。


(4)房内の姿勢

昔は一日中正座を強要されることもあったようだが、私は自由だった。隣の房の留置者が壁を殴って注意されていた程度。


(5)トイレ

トイレは水洗式のものが房内にあり、手洗いもついていた。ウォシュレットが欲しいところだが贅沢は言えない。


(6)運動

運動は土日祝日を除く平日に15分ずつ。留置者が少なかったからだろうが、1人ずつ時間がとられた。運動場は屋内で、学校の教室の半分程の広さ。問題は床の汚さで、留置者はサンダル履きだから裸足になるのだが、運動が終わる頃には足の裏が真っ黒になってしまった。警察署は全体的に掃除や整理整頓が行き届いていない感じがあるが、警察官は脳筋揃いとはいえ掃除もできないのだろうか。


(7)入浴

入浴は夏は週に2回、冬は週に1回で、15分ずつ。これも1人ずつだった。一般住宅の浴室と同じような構造で、湯船の温度は警察官に言えば調整してもらえる。浴室には一応除き窓がついているが、プライバシーは比較的確保されていると感じた。


(8)洗濯

洗濯は週に2回。昔は手洗いだったようだが、私は洗濯機を使った。洗剤は警察側が用意する。


(9)食事

これが意外と良かった。昔は残飯を食べさせられたりしたようだが、私は弁当屋のもので量も多く食べ切れない程だった。確かにタンパク質は不足すると思ったが、野菜や果物などは十分。


(10)健康保持・医療

留置場はほこりっぽく、私は気管支を悪くしてしまった。また、私は事件の相手方から受けた暴行について診断書をもらいたいから病院受診を希望したところ、夜間だったこともあって救急車で近くの救急外来に搬送された。病院と薬局の費用は(法令に基づいて)全額警察側が負担。